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見えないものを伝えるために

twitterでこんな言葉を拾いました。

「「楽譜」とは所詮書き物、音楽をなんとか書きとめたに過ぎない、ハンパな、妥協の産物に過ぎず、それは決して音楽そのものではない」

楽譜はダメだとか、そんな話じゃないです。指揮者をやってたころに同じような考え方をしていて、そのころのことを思い出しました。僕なりに言い換えると、
「作曲家が頭の中に流れる音楽を一生懸命みんなに伝えようとして、その手段として音符や譜面が使われるようになった。だから譜面が完璧かどうかはわからないし、常に作曲者が何を思って考えて書いたのか、よく考えて演奏するのがいい。」
直接音楽家にこう言われたわけではなくて、いろいろなアドバイスをまとめるとこんな感じかな?と思ってやってました。音楽家の人に「それは違う」と言われたら修正します(笑)。こういうのは小説もそうだろうと思ってます。筆者の創造する世界をうまく伝えるために言葉が選ばれていて、読み手はそこに並んでいる文章からその世界に入っていくわけですよね。でも読み手の読み方は細かく見れば多種多様になりうるというか、正解をパッと表現できないんだと思うんです。

一方、今は化学一筋です。化学は過去から積み重なった膨大な実験事実に基づいているので、いくつも法則があります。そしてそれらは、個人の考え方や思いに(もちろん)左右されません。したがって、たとえば化学の教科書を眺めて「作者は何をイメージして書いたんだろう?」なんて考える必要はないわけです。目の前にあることは(今ののところ)事実であり、まずはそれを受け入れてください、となります。想像の余地はありません。というわけで、化学(というかサイエンス)はちょっと文章のあり方が違うのかなぁと思いました。

けど、サイエンスも新しい概念が登場するとき、それをうまく伝えようとして、いろんな表現を取るわけです。パッと思いついたのは分子が導入されたとき。世の中では実験事実として「質量保存の法則」とか「定比例の法則」とかがあるわけだけど、それをうまく説明できない。そこで、目の前の窒素やら酸素やらを原子じゃなくて分子だと思って、解釈するわけです。もともと化学なんてちっちゃくて見えないものを扱う学問なので、それを何とか表現して理解しないといけない。そこでやむなく化学専門の言葉とか化学式が出てくるわけです。

写真や絵で表現できないものを説明するとき、言葉を最大限器用に使うか、そうでなければそれらを表現する道具を開発しないといけないんだなと思いました。化学と音楽で考えたことが共有することもあるんだなと、なんとなく新鮮な気分です。


さて、明後日からNYに行ってきます。ホワイトクリスマス&年越し@NYです。旅行の経過は妻のページに詳細に書かれることでしょう。最近研究室の同僚が、妻のfacebookをチェックしては「あなたのことは何でも知ってるわ」と迫ってきます。個人情報も何もないねぇ。おもしろいからいいけど。
by dirniw | 2009-12-22 07:34 | 全般


もうどこに行くか全くわからない。相変わらずマイペースな日常を綴っていきたい・・・なぁ


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